功名が辻感想ログ

功名が辻第38回「関白切腹」感想です。
今回は豊臣家と山内家、それぞれの跡目争いの決着が描かれました。
登場当初から、哀しい末路を予感させていた秀次。
自らの運命を知りながら、それを超えていこうとしていたけれど、そうはいかなかったと語る秀次の目は、とても哀しく、虚しさに満ちていました。
それでも、千代の言うように自分を見失わずに生きると、あえて凛とした顔をして秀吉の元へ向かう秀次。
そんな秀次に対して秀吉が下した裁量は、とても厳しいものでした。
秀次並びにその家族全てを殺す、というのは憂いを絶つという意味合いなのでしょうが、秀吉は既に余裕がなくなっているなと感じます。
朝鮮からの兵の引き上げを秀次から進言された時、一瞬鬼のような顔をして、手に持っていたでんでん太鼓を折っていました。恐ろしい表情…。
あれだけ老いてから、後継ぎと目されていた秀次を処刑し、頼みの綱である我が子はまだほんの幼子。周囲も磐石とは言えず…、滅びの予感が漂っています。

一方山内家の後継ぎ問題。
捨て子だった拾は順調に育ち、とても生き生きとした賢い子になりました。
後継ぎにしてもいいと考えていると千代に告げる一豊様。
父上のような立派な武士になりたいと言う拾と一緒に笑うシーンが、とても温かくて良かったのですが、その後の展開が分かるだけに辛くもありました。
どんなに賢く立派な子であっても、それ以前に捨て子であることが問題で、山内家の後継ぎとしてふさわしくないと考えた家臣が大勢いたようです。
新衛門と吉蔵が碁を打つシーンでは、拾が後継ぎになることを構わないと考える吉蔵と、大反対の新衛門のやり取りが、深刻な問題を表していながらも面白かったです。「わしゃいやじゃ!」と碁盤をめちゃくちゃにする新衛門、すっかり頑固爺になってしまったな〜と苦笑しました^^;都合のいい時に耳が遠くなりますし(笑)
一豊と千代は、拾に仏門に入るように言い渡しますが、印象に残ったのは千代の言葉です。
「捨て子だから仏門に入れられるのですか」と問う拾。違う、そうじゃないと慰めの言葉をかけたくなる場面に思いましたが、千代ははっきりと「そうです」と言いました。
誤魔化すことなく、家臣たちの思いや自分や一豊の思いを伝える姿は、本当に拾のためを思っているからなのだな、と。心に残るシーンでした。
来週はついに秀吉がこの世を去るようです。ねねや三成や茶々がどうするのか、気になるところです。
(記述日:2006.10.01)
電脳茶店〜楽々亭〜